結婚して8年と少し
性自認がやや曖昧
先天性疾患で
大きな手術を経験している私は
子を産める望みも
あまりなかった 実際、子は持てませんでした
異性とパートナーとなり
法律婚をするとは
まったく想像しておらず
いまだに
信じられない気持ちが
残っている
生き方、暮らし方
パートナーシップのあり方
実に多様になってきた
法律婚は
選択肢のひとつでしかない
とはいえ
紙きれ一枚
その重みは
おもいのほか
大きかった
結婚を重視していなかったため
かえって、その現実に
驚いた
結婚して
親との生活では
全く意識していなかった
未熟さや問題が
次々と露呈した
自分で気が付くこともあるが
夫に指摘されることも多い
「思春期2巡目」のような
「自分とは何か」という問いを
突きつけられる日々
「結婚して一人前」という
お節介で古い文言は
あながち間違いではないのかもしれない
と思わされた
だが、それもこれも
私が世間知らずで未熟なだけで
多くの人は、職場や友人や恋愛の中で
すでに乗り越えていることなのだろう、と
経験不足に
また落ち込んだ
今も時々
至らなさ、不甲斐なさに落ち込む
夫はいつでも
言葉を尽くして説明し
私の声に耳を傾け
少しでも私の考えや気持ちを
理解しようとしてくれる
私もそうあろうと
日々、思っているが
やはり、まだまだ……
と、また少し落ち込むのだ